HOME医院案内アクセスあかりんごりんご質問箱

ブラキシズム(歯ぎしり)

りんご歯科クリニックでは、スタッフの知識と能力の向上を目的として、『横須賀市歯科医師会学術講演会』に参加しています。このページでは講演内容をレポート致します。

第3回の講演は、平成21年9月10日(木)に開催されました。演題『日常臨床におけるブラキシズムの捉え方と咬合の概念』ということで、神奈川歯科大学教授の佐藤貞雄先生による、ブラキシズム(歯ぎしり)についての講演でした。

佐藤教授は、IAAID国際先進学際歯科学会アジア部会の会長を務められるなど、日本国外でも活躍されている著名な先生です。神奈川歯科大学咬合医学研究所所長として、歯ぎしりとストレスの関係や、噛み合わせ治療によってストレス性全身疾患(胃潰瘍など)を予防する研究を行っています。

私は以前にも佐藤教授の講演を拝聴したことがあり、口腔内の各所へ歯ぎしりが及ぼす影響を知り驚愕しました。今回の講演も、期待以上の興味深い内容で大変勉強になりました。当医院からは8名のスタッフが参加しました。
※よろしければ、このページをご覧になる前に『歯ぎしり』のページもご覧下さい。

歯科と口腔医学

講演は、日本やアメリカとヨーロッパの国々との歯科医師の違いから始まりました。日本やアメリカでは歯科大学を卒業して国家試験に合格することで歯科医師になることができますが、オーストリアなどヨーロッパの国々では、最近では緩和されている国も多いそうですが、歯科医師免許だけでなく医師免許を取らないと歯科医師になれなかったのだそうです。

これは考え方の違いからくるもので、ヨーロッパの国々では歯科医療は口腔医学として考えられており、ただ歯を治療するだけでなく、体全体に対して目を向けた診療を行っているのだそうです。

歯ぎしりとくさび状欠損

歯の付け根の、歯肉との境目の部分がくさび状にえぐれてしまう症状をくさび状欠損と言います。その原因は数年前までは歯ブラシを強く当て過ぎることが原因と言われていましたが、佐藤教授らの研究によって、その原因が歯ぎしりやくいしばりであることが解りました。

今回の講演でご紹介頂いた、オーストリアの大学で10年前に発表された研究結果では、臼歯部に行くほど傾斜角度が付いて、歯を擦り合わせた時に歯が早く離れる理想的な噛み合わせ(犬歯誘導)と、臼歯部に行っても角度が無く歯を擦り合わせた時に歯が接触したままの噛み合わせの二つに分類して、くさび状欠損の発生率を調べたところ、前者に対して後者は約12倍もの確率があったそうです。

歯ぎしりと虫歯

歯科診療は虫歯を削って詰め物を入れたり、無くなった歯の代わりに差し歯や入れ歯を作ったりというのが主なものですが、最近では、虫歯や歯周病を予防していくという予防歯科が注目されてきています。しかし佐藤教授は、虫歯や歯周病の予防は現在の歯科ではまだ確立されていないとお考えのようです。

佐藤教授は矯正の専門医なのですが、矯正中の患者様でプラークコントロールができていても、歯の隣接面に虫歯ができる症例が数多くあるのだそうです。そういった隣接面の虫歯を顕微鏡で見てみると、歯の表面に歯ぎしりによる負荷の蓄積が原因と見られる多数の細かいクラック(ヒビ)があり、そのヒビが細菌の格好の住処となり、そこから虫歯が発生しているのだそうです。

つまり、プラークコントロールだけでは、完全には虫歯を予防することはできないのです。

歯ぎしりと口腔疾患

口腔疾患には、くさび状欠損・顎関節症・咬合面の削れ・頭痛や肩こり・虫歯や歯周病など、歯ぎしりが原因と見られる症状は多数ありますが、これらの疾患の発生状況を細かく調べてみると、面白いことに歯ぎしりの強さは関係なく、どれか一つの症状が現れている人にはそれ以外の症状が無い場合が多いのだそうです。(例えばくさび状欠損がある人は顎には問題が無い、またはその逆など) 虫歯などを含めても多くて二つ程度の症状しか併発していないそうです。

これらの疾患には歯ぎしりの力の強さはそれほど関係なく、歯ぎしりをする位置が重要なのだそうで、ひどい頭痛に悩まされているのに、MRIなど各種検査を行っても異常が見当たらなかった患者様の噛み合わせを犬歯誘導に修正した所、僅か二週間で治ってしまった例もあるそうです。

歯ぎしりとストレス

歯ぎしりとストレス
咀嚼器官、つまり口はもともとストレスを発散するために重要な働きをする器官なのだそうで、動物であれば敵を威嚇するために牙をむいたり攻撃することでストレスを発散するのですが、人間は理性的なので、攻撃をしない代わりに歯ぎしりによってストレスを発散しているのだそうです。

佐藤教授の行った実験では、ただストレスを与え続けた場合に比べて、同じ状況で歯ぎしりをできるようにした場合では、ストレスの増加が約1/3程度に抑えられたほか、体温や血圧の上昇も抑えられるという結果が出たそうです。アドレナリンの分泌量を調べた実験でも、ストレス下で歯を噛み締めると分泌量が減り、やめるとまた増えてしまうという結果が出たそうです。

また胃潰瘍は、ストレスによって免疫システムが大量に増加することで、菌だけでなく自分の体をも壊してしまうのが原因であるため、歯ぎしりでストレスを発散することによって、免疫システムの増加が抑えられ、胃潰瘍になりにくくなると考えられるのだそうです。また最近では、うつ病も歯ぎしりをさせることで回復する可能性があるということで、精神科でも歯ぎしりに関する論文が発表されたそうです。

最後に

歯ぎしりは音の出る人はほとんど居らず気づき難いのですが、多かれ少なかれほぼ100%の人がやっているそうです。それは、ストレスがあると脳が歯ぎしりによって発散させようとするためだそうで、歯ぎしりができないとストレス性疾患になり、逆に歯ぎしりをする位置が悪くて歯ぎしりが強すぎると前述したような口腔疾患になってしまうので、理想的な噛み合わせで歯ぎしりをするのが好ましいそうです。

今後もコンスタントに学術講演会が開催される予定との事ですので、出来る限り多くのスタッフが参加し、診療に役立てていければと思います。

>> 学術講演会レポートページへ戻る

あかりんご

学術講演会レポート

LINE 友だち追加
LINE公式アカウント【@ringosika】
ご予約にも対応しております。
(診療時間中)
歯の定期健診
りんご歯科クリニックの予約システム インターネットで予約 携帯で予約 予約方法
りんご歯科クリニック・インプラント専門サイト
歯周病からのインプラント治療ガイド
りんご歯科クリニック 歯科用語辞典
Clinic Information

〒239-0821
神奈川県横須賀市東浦賀1-1-1
ワタナベONE'Sビル3F
TEL:0120-41-8354(携帯からも可)
〒239-0821

神奈川県横須賀市東浦賀1-1-1

ワタナベONE'Sビル3F

電車:京急本線 浦賀駅 下車1分
バス:京浜急行バス各種
浦賀駅下車 徒歩1分

more
サイトマップ