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多剤耐性菌

りんご歯科クリニックでは、スタッフの知識と能力の向上を目的として、定期的に開催されております『横須賀市歯科医師会学術講演会』に参加しています。このページでは講演内容をレポート致します。

本年度第1回目の講演は、平成22年9月30日(木)に開催されました。今回の講演は、演題『我々医療従事者の脅威となるのか??<多剤耐性菌、新型インフルエンザの最新情報>』ということで、ここのところ院内感染のニュースなどで世間を騒がしている多剤耐性菌や、昨年大流行した新型インフルエンザなどについてのお話と、歯科医院での細菌やウイルスの感染対策についてのお話でした。

講師の泉福先生は、国立感染症研究所細菌第一部で研究をなさっている先生で、様々な大学の兼任講師を務めるほか、様々な学会・研究会にも所属されています。

細菌やウイルスに対する抵抗力の低下した入院患者を治療する病院と違って、歯科医療現場での院内感染は、きちんとした衛生管理がされていればまず起こりませんが、唾液や血液の飛び散りなど、病原体との接触リスクは高いので、昨年11月の講演でもお話のあったスタンダードプリコーション(全ての患者様が感染症に感染しているという位の気持ちで対応する)が必要です。当医院からは8名のスタッフが参加しました。

ウイルスや細菌の流行

まずはじめに、近年話題になった様々な細菌やウイルスの年表がスクリーンに映し出されました。集団食中毒を引き起こした腸管出血性大腸菌感染症『O-157』、牛肉に甚大な影響を与えた『プリオン病(狂牛病)』、高い病原性と人への感染で話題となった『鳥インフルエンザ』や『コロナウイルス』、昨年猛威を振るった『新型インフルエンザ』、そして今話題の多剤耐性菌『NDM1』や『アシネトバクター』などです。

年表になると良く解るのですが、こういった細菌やウイルスは、毎年のように何かしらが大流行する傾向があるそうです。細菌やウイルスの流行には、治療法などが確立してひとつの流行が収まると、またそれに対応した新しいものが出てくるという、いたちごっことも言える流れがあるのだそうです。

特に今話題の耐性菌は、抗生物質などを用いた感染症の治療法が確立したことで、それに対応するために生まれてきたものなので、まさにその象徴と言えます。

ちなみに、アシネトバクターは欧米などでは既に10年も前から話題になっていて、人工呼吸器関連肺炎の起因因子として警戒されていたのだそうです。

多剤耐性菌とは

日本でも院内感染が発生するなどの例があったアシネトバクターはグラム陰性桿菌で、湿潤環境を好むのですが乾燥した所でも3週間くらいは生きられるそうです。そのため、衣服や皮膚・人工呼吸器やドアノブなどに長期に生存するそうです。

今問題になっているのは、アシネトバクターの中でもバウマニと呼ばれる種類のもので、耐性を持った遺伝子を取り込みやすい性質を持っています。アシネトバクターは、健康な高齢者の口腔内の検査で検出されたこともありますが、免疫力のある健康な方なため、健康に問題は無かったそうです。

もともと多剤耐性菌が問題となっているのは、多くの抗生物質が効かないことであって、細菌自体の病原性が向上するわけではないので、健康な状態であれば害は無く、例え口の中に入ったとしても感染症になることは無いのだそうです。

ただし、入院患者など免疫力が弱まっている場合は感染する恐れがあり、一度感染してしまうと薬が効かないため、治療が遅れてしまうのです。

NDM1

インドからの帰国者の感染などで話題になったNDM1は、細菌の名前ではなく酵素の名前で、この酵素を作り出すようになった細菌を総称してこう呼びます。

NDM1を産生する菌は、もとは普通の大腸菌肺炎桿菌などで、健康な人の体の中にも存在しています。つまり、NDM1を産生する菌も普通に体の中に居る病原性の低いものなので、健康な人であればあまり心配は要らないそうです。

ただし、この種の肺炎桿菌も高齢者の口腔内の検査で発見されており、誤嚥によって肺に入ってしまい肺炎になると、薬が効かないためとても危険なのだそうです。

これらの多剤耐性菌の誕生は、抗生物質の乱用や途中での服用中止によって、抗生物質から生き残った菌が原因のひとつであると言われています。

スタンダードプリコーション

このように多剤耐性菌は、感染していったん発症してしまうと、薬が効かないため治療が困難ですが、病原性は高くないので、免疫力の低下した患者を治療するケースがほとんど無い歯科医院では、問題になることはまずないそうです。

しかし先生は、医療機関としてスタンダードプリコーション(全ての患者様が感染症に感染しているという位の気持ちで対応する)を確実に行うことで、医療機関と患者様が互いに信頼しあえる環境にすべきであると強くおっしゃっていました。

新型インフルエンザの流行

昨年大流行して世間を騒がせた新型インフルエンザですが、夏頃から次の春までと一年近くの長期に渡って流行しましたが、ピーク時の流行はそれほど大きくは無かったのだそうです。

病院の受診率は子供が多かったのですが、重症化による入院率は高齢者の方が多く、免疫力が影響したものと考えられるそうです。死亡率は4〜9歳くらいの子供と高齢者で高かったものの、日本全体では先進国で最も低く、人口10万人あたり0.15%だったそうです。

最後に

今回は今話題の多剤耐性菌と、これから流行期を迎えるインフルエンザについての講演ということで、とても有意義な2時間でした。昨年にも感染対策の講演会に参加しており、当医院でも器具の滅菌や消毒など衛生管理には力を入れていますが、今後も患者様と良い信頼関係が結べるよう注意していきたいです。

今後も定期的に学術講演会が開催される予定との事ですので、出来る限り多くのスタッフが参加し、診療に役立てていければと思います。

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あかりんご

学術講演会レポート

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