HOME医院案内アクセスあかりんごりんご質問箱

スポーツ歯学フォーラム ストレスと咬合

りんご歯科クリニックでは、スタッフの知識と能力の向上を目的として、様々な歯科学術講演会に参加しています。このページでは、受付スタッフ城田が、講演内容をレポート致します。

今回のレポートは、平成22年3月28日(日)に開催された、第6回神奈川県歯科医師会スポーツ歯学フォーラムについてです。演題は『歯科医学の新しい課題:ストレスと咬合』ということで、神奈川歯科大学成長発達歯科学講座歯科矯正分野教授であり、4月より学長に就任される佐藤貞雄先生による、ストレスと咬合についての講演でした。

佐藤教授は、IAAID国際先進学際歯科学会アジア部会の会長を務められるなど、日本国外でも活躍されている著名な先生です。神奈川歯科大学咬合医学研究所所長として、歯ぎしりとストレスの関係や、噛み合わせ治療によってストレス性全身疾患(胃潰瘍など)を予防する研究を行っています。

昨年9月に開催された横須賀市歯科医師会第3回学術講演会でも、ブラキシズム(歯ぎしり)に関する講演を拝聴しておりまして、私は今回で佐藤教授の講演は三回目です。前回の講演からわずか半年でしたが、同じジャンルの内容でありながら、スポーツ歯学という分野に合わせて違ったアプローチでご講演頂き、とても良い時間となりました。当医院からは12名のスタッフが参加しました。
※よろしければ、このページをご覧になる前に『歯ぎしり』のページもご覧下さい。

ブラキシズム(歯ぎしり)

昔は歯ぎしりは歯科の分野にとって悪者でしかなく、病気の一つとも言われていましたが、歯ぎしりは止めようと思って止められるものでもなく、殆どの人が行っていることです。

佐藤教授の研究チームが開発した、「ブラキシチェッカー」という眠っている間に歯ぎしりをしているかどうかを調べる装置で、東京の小学校で全校生徒を対象に調査を行ったところ、一部の病気の生徒を除いて殆どの生徒が歯ぎしりを行っているという結果が出たそうです。

歯ぎしりと口腔疾患

眠っている間の歯ぎしりの力は80〜100kgとも言われ、様々な口腔疾患の原因となります。代表的なものでは、歯の付け根の歯肉との境目の部分がくさび状にえぐれてしまうくさび状欠損や、顎関節症、顎や肩の疲労などがありますが、それ以外にも、歯の上や内側に骨が盛り上がったり、歯質に小さなヒビ割れができて、その部分が虫歯になったり、ごく一部に限定して重度の歯周病になったりと、我々が通常考えている以上の悪影響が出ています。

今回の講演で最初にご紹介頂いた症例は、前歯がどんどん前に飛び出てくるという19歳の方でした。原因は簡単に言えばやはり歯ぎしりなのですが、明確に言うと歯ぎしりをする場所が問題だったのだそうです。この方の噛み合わせの問題点は、噛み合わせに重要な役割を持つ犬歯の傾斜角度が大きすぎることで、これによって歯ぎしりが犬歯を乗り越えて、前歯に力を加えてしまったのが直接の原因だったそうです。

人間の歯の理想的な噛み合わせは犬歯誘導といって、左右に顎を動かした時に犬歯だけが噛み合って、奥歯にはわずかに隙間ができる状態ですが、それと共に、犬歯より後ろの歯の傾斜角度も重要なのだそうです。

歯ぎしりとストレス反応

歯ぎしりによる疾患の説明の次は、今回の講演の本題である、ストレスと咬合についてのお話でした。ストレスが慢性化すると様々な機関に障害が出るので、人はストレスに適応することで恒常性を維持しており、そのストレスをコントロールするシステムが歯ぎしりなのだそうです。

マウスでのストレス実験では、強いストレスを与えると通常5〜6時間で胃潰瘍ができるのですが、同じ状況で歯ぎしりできる状態にすると、胃潰瘍が出来なくなったそうで、この実験からも歯ぎしりによってストレスが弱まることとが解ります。

胃潰瘍は、ストレスによって免疫システムが大量に増加することで、自分の体を壊してしまうことが原因なので、歯ぎしりでストレスを発散することによって、免疫システムの増加が抑えられると、胃潰瘍になりにくくなるそうです。

歯ぎしりは諸刃の剣

このように、歯ぎしりはストレスをコントロールし、ストレス性の病気になる危険度を減らしてくれる、体にとって必要不可欠なものですが、口腔内にとっては様々な疾患や欠損の原因となる、とてもやっかいなものです。ストレスのコントロールを担っている以上、完全に止めさせてしまうと体への悪影響が心配になるので、理想的な噛み合わせでの適度な歯ぎしりは止めず、不適切な噛み合わせでの歯ぎしりや、過度の負担がかかる強い歯ぎしりはコントロールして抑えるのが良いのだそうです。

前回の講演でもあったお話ですが、歯ぎしりが強く体への悪影響が大きい人の噛み合わせを調べると、グループファンクションと言って、歯を横にずらしていったときに奥歯も噛み合わさって当っている状態の人が圧倒的に多いそうです。犬歯誘導で臼歯部の歯が当らない状態の場合、筋活動が減少するため歯ぎしりの強さが抑えられ、逆に臼歯部の6・7番が当る状態の場合、歯ぎしりが一気に強くなるそうです。

これらの研究から考えると、臼歯部の6・7番が当らない、傾斜角度の浅い犬歯誘導が、歯ぎしりによる口腔内への悪影響が低い理想的な噛み合わせだそうです。また、ストレスは歯ぎしりを強くする原因となるのですが、睡眠と歯ぎしりの研究を行った結果、ストレスが増加すると、歯ぎしり自体の力が強くなるわけではなく、歯ぎしりをする回数が多くなることで、結果的に歯ぎしりが強くなるのだそうです。

歯ぎしりと顎関節症

最後は時間が足りなくなってしまい、駆け足でのお話になりましたが、顎関節症についてもお話がありました。顎関節症は、その進行状況によって5段階に分けられるそうです。

第一段階は円板がずれてしまっていて、痛みは無いがクリック音(カクッという音)がある状態、第二段階は円板が変形してしまっていて、時々痛みが発生し頭痛やロック(口が開かない状態)がある状態で、この段階であれば適切な処置を行うことで治療することが出来るそうです。第三段階は、更に痛みが酷くなり、頭痛やロック、運動制限を伴う状態で、この段階もまだ治療が可能だそうです。

第四段階になると、それまでの痛みや頭痛、運動制限などが酷くなるだけでなく、骨の変形も伴うため、治療が困難になるそうです。更に第五段階になると、円板がずれて血液の流れをせき止めてしまい、顎関節に栄養が行かなくなってしまうそうです。

虫歯や他の病気もそうですが、顎関節症も初期段階であれば簡単に治療することが出来ますが、進行してしまうと、症状が悪くなるだけでなく、治療することも困難になってしまうのです。

最後に

佐藤先生の講演は今回で三回目なのですが、毎回興味深いお話で今回もとても勉強になりました。もしまた機会があれば今回時間の都合で飛ばしてしまったお話なども伺いたいと思います。

平成22年度の学術講演会の日程はまだ決まっていませんが、出来る限り多くのスタッフが参加し、診療に役立てていければと思います。

学術講演会当日は、開始時刻が19:00のため、午後の診療を18:00までとさせて頂きます。日程はトップページにてお知らせ致しますので、ご容赦下さい。

>> 学術講演会レポートページへ戻る

あかりんご

学術講演会レポート

LINE 友だち追加
LINE公式アカウント【@ringosika】
ご予約にも対応しております。
(診療時間中)
歯の定期健診
りんご歯科クリニックの予約システム インターネットで予約 携帯で予約 予約方法
りんご歯科クリニック・インプラント専門サイト
歯周病からのインプラント治療ガイド
りんご歯科クリニック 歯科用語辞典
Clinic Information

〒239-0821
神奈川県横須賀市東浦賀1-1-1
ワタナベONE'Sビル3F
TEL:0120-41-8354(携帯からも可)
FAX:046-842-0333

〒239-0821

神奈川県横須賀市東浦賀1-1-1

ワタナベONE'Sビル3F

電車:京急本線 浦賀駅 下車1分
バス:京浜急行バス各種
浦賀駅下車 徒歩1分

more
サイトマップ